美容外科医師にとってコミュニケーション能力は重要

美容外科医師に医療的技術や知識が必要なことは言うまでもありません。
それと同じくらい必要とされているのが、コミュニケーション能力です。
おそらく、他の診療科目の医師と比べても、この能力の必要度や重要度は桁違いでしょう。

他の分野や領域にいる医師でもコミュニケーションの能力やセンスは求められます。
しかし、疾患や病気と呼ばれるものは、身体に何らかの変化があり、それは検査や診察などによって発見・確認することが可能です。

ところが、美容の分野では、そうした検査は診察はほとんど通用しません。
なぜなら、「美しくなりたい」と思う患者さんは病魔に蝕まれているわけではなく、そこには疾患や病気と呼ばれるものは存在していないからです。

もちろん、見た目の悩みから心の病を発症し、それが身体に不調を来すケースもありますが、そうした身体に起こる変化を直接的に治療するのは美容外科医の仕事ではありません。

カウンセリングによって患者さんにとってベストな方針を打ち出す

いわゆるカウンセリング、これによって患者さんの悩みを聞き、どのような形でその悩みを解消していくべきなのかを提案する力。それがこの分野の医師には求められるのです。 そのためにはコミュニケーションを繰り返さなければなりませんが、ただただ患者さんの言葉だけを受け入れて理解したつもりになってはいけません。

その言葉の裏にはどのような感情や感覚があるのか、言葉にはできていない感情もあるのではないか、こういったところまで探る能力を持っていなければ、ベストな方針を打ち出すことはできず、患者さんの笑顔を引き出すこともできないでしょう。

中には、無理難題を要求してくる患者さんもいます。「あの芸能人と同じ顔にして欲しい」などといった要求は、美容系医療施設で働き出せば必ず出てきますが、無理なことは無理であると、また、その理由なども含めてしっかりと説明し納得してもらうことも、コミュニケーションの能力がなければできません。

患者に寄り添うのは当然のことで、それは、必ずしも患者さんの要求をすべて受け入れるという意味ではないことも知っておきましょう。 一重を二重にする、鼻筋を通す、豊胸するなど、施術や手術はいろいろなものがありますが、それをするだけで終わりではなく、最終的な目的は患者さんの心を少しでも軽くすること、それが美容外科医の使命です。

この点を理解していなければ、この分野で働くことはできても、患者さんからの信頼を得ることは難しいのかもしれません。

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